③ Sienna Lalau(シエナ・ララウ):17歳でBTSを動かした天才少女
2001年生まれのハワイアン&フィリピン系アメリカ人コリオグラファー、Sienna Lalauがその名を世界に知らしめたのは2019年のことだ。BTS「Boy With Luv」feat. Halseyの振付を担当したとき、彼女はまだ17歳。世界最大のK-POPグループの楽曲を最年少で振付けたコリオグラファーとして、K-POP史にその名を刻んだ。
「Boy With Luv」の振付が持つ最大の特徴は「喜びの共有」だ。テクニックの難度より踊ることの楽しさを前面に押し出し、世界中のファンが「真似したい」と感じる参加型の設計が随所に施されている。Sienna自身も「振付はアーティストのためだけでなく、ファンのためにも存在する」という哲学を語っており、その振付観がファンとアーティストをつなぐ架け橋となっている。2026年現在もTXTをはじめ複数のアーティストとのコラボを続け、K-POPシーンで最も注目される若手振付師の一人だ。
④ Kyle Hanagami(カイル・ハナガミ):コンテンポラリーとストリートを橋渡しする革新者
LAを拠点に活動するKyle Hanagamiは、K-POPと深く連動するLA発ダンスシーンで最も影響力のある振付師の一人として知られる。コンテンポラリーダンスのトレーニングを背景に、アーバン・ヒップホップのグルーヴを融合させた「ハナガミ・スタイル」は、多くのK-POPアイドルやコリオグラファーが参考にするスタンダードとなっている。
彼の哲学は「感情記憶」の優先だ。完璧な技術より、観客の心に刺さる「感情の一瞬」を設計することに注力する。YouTubeを通じたK-POPアーティストとのコラボコンテンツは国境を超えて拡散され、K-POPコミュニティとLAのダンスシーンを結ぶ結節点として機能してきた。「筋肉が振付を覚えるのではなく、感情が振付を覚えるべきだ」という言葉は、次世代振付師たちの間でいまも引用され続けている。
⑤ May J. Lee(メイ・ジェイ・リー):振付の「民主化」を実現したK-POP大使
Korean-Americanのダンサー・振付師・インストラクターとして知られるMay J. Leeは、K-POPダンスを世界のファンに届ける「架け橋」として独自のポジションを確立してきた。振付師として複数のK-POPグループと協働する一方、YouTubeを通じて世界中にK-POPコリオグラフィーのチュートリアルを発信し続けてきた実績を持つ。その丁寧な指導スタイルは日本のK-POPファンコミュニティにも強く響き、ダンスカバー文化の裾野を大きく広げた。
彼女の哲学は「誰でも踊れる振付設計」だ。高難度のテクニックを誇示するより、動きの「本質的な美しさ」を保ちながら幅広い技術レベルのダンサーが楽しめる作品を追求する。プロのコリオグラファーと一般のファンの間に立ち続けるその姿勢は、現代K-POPが持つ参加型文化の象徴といえる。
5人の哲学が交わる場所——「なぜ刺さるのか」の答え
K-POPの振付は、偶然生まれた動きの羅列ではない。Son Sung Deukが「韓国性の誇り」を、Rie Hataが「アジア人のアイデンティティ」を、Sienna Lalauが「ファンとの喜びの共有」を、Kyle Hanagamiが「感情の瞬間の設計」を、May J. Leeが「ダンスの民主化」を——それぞれ1小節1小節に込めてきた。
次にK-POPのミュージックビデオを観るとき、「誰がこの振付を作ったのか」という視点を加えてみてほしい。アイドルたちの動きの奥に潜む振付師の哲学を発見する瞬間、K-POPの楽しさは新しい次元へと広がっていく。
※情報元:HYBE公式コンテンツ、Billboard Korea、各振付師公式インタビュー・SNS、Dance Magazine
※本記事は2026年04月30日時点の情報です。
BTS プロフィール
- デビュー日
- 2013-06-13
- 所属事務所
- HYBE / BIGHIT MUSIC
- メンバー
- RM, Jin, Suga, J-Hope, Jimin, V, Jungkook
- 代表曲
- Dynamite / Butter / Spring Day
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